「明治日本の産業革命遺産」三池炭鉱関連資産(大牟田市)


今年7月、三池炭鉱関連資産を含む「明治日本の産業革命遺産」が世界文化遺産に登録されました。

この「明治日本の産業革命遺産」は、日本が幕末から明治にかけて、西洋以外の地域で初めて、かつ極めて短期間のうちに近代工業化を果たし、飛躍的な発展を遂げたことを示す遺産群で、8県11市の資産から成り立っています。

世界遺産に登録された資産の中で、大牟田市には、3つの構成資産があります。

一つ目は、現存する日本最古の鋼鉄製のやぐらやレンガ造りの巻揚機室などが残る「宮原坑」(トップページ写真)です。宮原坑は、明治31年に開坑し、明治・大正・昭和の初めにかけて、三池炭鉱の主力坑として、年間40〜50万トンの出炭を行っていました。また、坑内からの多量の湧水対策のため、当時世界最大級の排水能力を誇ったイギリス製デビーポンプが、設置されていました。

2つ目は、石炭や資材の輸送や鉱員等の通勤にも使われた「三池炭鉱専用鉄道敷跡」(写真2)です。この鉄道敷は、明治11年に完成した馬車鉄道に始まり、その後、炭鉱の各坑口を結び、明治38年に本線が全線開通しました。本線完成後も、社宅群などと支線でつながり、最盛期には総延長150kmに及びました。

3つ目は、現在も重要港湾として稼働している「三池港」(写真3)です。有明海は遠浅で干満差が大きく、大型船の来航が困難でした。そのため、三池港ができる前、三池炭鉱の石炭は、小型運搬船で島原半島の口之津港へ運び、そこで大型船に積み替えて海外に輸出していました。この手間と経費を省き、大型船に直接石炭を積み込める港としてつくられたのが三池港です。明治35年から6年の歳月と、3,756,900円の巨費を投じて、明治41年に完成しました。干潮時に大型船が入港できるよう、閘門(写真4)が設けられているのが特徴で、現在も稼働しています。

世界遺産候補の資産以外にも、大牟田市には、旧三井港倶楽部や三川坑跡など日本の近代化を支え、市の礎を築いた貴重な近代化産業遺産が数多く残っており、日本の近代化の原点に触れることができます。

 

「三池炭鉱専用鉄道敷跡」(写真2)「三池港」(写真3)閘門(写真4)


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